・・・この醸造方法は、「水と糖分の凍る温度が異なること」を利用しています。
ぶどうは収穫された後、マイナス18度以下で急速冷凍されます。
すると0℃を境に水分が凍り始め、さらに低い温度で糖の部分が凍り始めます。
その後、半解凍状態のぶどうを丁寧に選別し、除梗ののちに破砕され、圧搾されます。
圧搾を開始すると、非常に糖度の高い液体がしずくとなって落ちてきます。これが糖の部分です。
この糖分のみを集めるために、ぶどう一房当たりの果汁の量は多くが犠牲となります。
そうして得た果汁を低温にて長期間醗酵することで、さらにエレガントな香りを引き出し、濃厚でありながら上品な味わいとなっていきます。
氷結搾り製法の仕込みには、温度管理や糖度の細かなチェック、凍った原料の仕込みの際に要する多くの調整や作業といった数々の労力を必要としますが、工程を経て得られた高糖度の果汁を使った、まさに「贅沢で特別」なワインです。